K邸新築工事 スキップフロアの極み
板橋区K邸 S造3F建て
設計・管理 佐藤事務所(竣工写真含む)

一見、普通の鉄骨3階建て住居?あれ、ちょっと商売をやってるお家かな?
といった外見ですが、中身はなかなかお目にかかれない仕様となっております。

こちら1F駐車場横にある
階段兼下駄箱兼洗面所です。
階段の1~9段目が映り込んでいる

鉄骨と床デッキが露出したままのネイキッドな仕上げ
間接照明でデッキが反射板の役目をしている

化繊の縁無し畳ではあるが、床暖房を施してある
侘び寂びを信条とする和室にあるまじき天井の複雑さである
そういった意味では和室というのは間違いかもしれない
右側上部はロフトになっている


右上部にも駐車場スペースのロフトがある

和室のロフトも映り込んでいる


このあたりがいわゆる2Fとなる

下の階段の天井と上の階段の床も兼ねている

フローリングが始まるリビングスペースが19段目
クッション等を置きソファー代わりに使う収納が20段目
その先21~28段目まで映り込んでいる

開けておけば、駐車場やエントランスの気配を感じ取れる
奥に見える木製建具の中にはTVが収納できる

いわゆる3F到達
右側が居室A、正面居室B

床点検口はダイニング天井エアコンの点検用

この部分が一番高さが低く
コンクリートの左官仕上げ、壁仕上げ等
職人たちが苦労した箇所です

廊下より2段分下がっていて、収納部分はさらに下がっている
使えるスペースは上下問わず無駄にしない設計者のこだわりが感じられる

こちらのロフトは就寝にも使えるスペースとなっており
居室Aのロフトとつながっている

31段目を左に曲がったところが便所2
33段目の扉が洗面脱衣所


この部屋に洗濯機と衣類乾燥機も設置

ハーフユニットバスとなっており
壁仕上げは大判のタイルを選択できたり自由度が高い
大きな窓がある浴室は気持ちがいい

脱衣所というプライベート空間のため
あまりお目にかかれない扉の連続がユニーク

36段~45段目で屋上に到着!
両サイドに大きな窓を取付けているため
3Fの廊下の採光にも一役買っている

シーリングファンにより建物内の空気を循環させる
特に冬場に活躍が期待できる

付近に大きな建物がないので見晴らしが良い
工事のかなり始めの段階で仕上がっている部分が多く
汚したり傷つけないようにするのに注意を払いました。
限られた空間を余すとこなく使用できるように考えられた建物で
施工に携わった側でも完成間際まで空間の形状や設計の意図が
理解できないほどの複雑さでしたが、良い経験になりました。
お住まいになる方がカスタマイズして住むのに選択肢の多い建物なので
住まわれてからも楽しみです。